2006年02月13日

■レーシングスーツを知ろう!

<前の記事                    次の記事>



一つ。レーシングスーツとは、ライダーの安全を守る革ツナギである。
一つ。レーシングスーツとは、バイクに乗りやすい形を追求している。
一つ。レーシングスーツとは、オリジナリティーが出せる最高のカスタムアイテムである。



− きっと、誰もがレーシングスーツを着たその瞬間から、自然とバイクに跨りたくなってしまう −


そんな代物を知ってしまった今日の『ひよっこライダー』は、ちょっぴり夢心地なのであります(笑)


みなさんは、レーシングスーツに腕を通した経験ってありますか?
レースに参戦している方や、サーキット走行会などに参加する方以外、なかなか着る機会は少ないのではないでしょうか?
もちろん、私も今回が初体験でございます。

まず、想像して欲しいのは、レーサーが着ている革ツナギ。
スポンサーのワッペンなどがたくさん付いていて、カラフルだったり、チームによって個性的な色合いだったりしますよね。
なぜか、レーサー達は、私服姿よりもレーシングスーツを着たほうが、グッと貫禄が増しかっこよく感じてしまうのは私の気のせいではないはず!
そうなんです。『安全』『乗りやすさ』だけではなく、『かっこよさ』まで極めてしまうというレーシングスーツ。

『革ツナギ』や、『ライダースーツ』など呼び名は色々ありますが、今回は『レーシングスーツ』と呼ばせて頂きましょう。

レーシングスーツを求め、一路向かったのは、静岡県浜松市にある『ヒョウドウプロダクツ』さん。
スズキ開発ライダー秋吉弘亮選手のスーツも手掛けているという、この業界では知らない人はいない有名処。
お店の中をグルリと見渡すと、スーツやウェアの他にブーツ、ヘルメット、グローブなど様々なライディングギアが揃っています。

一口にレーシングスーツと言っても、デザインは大きく2つに分けて、上から下まで繋がっているワンピースタイプと、腰の部分でチャックの切り離しができるセパレーツタイプがあります。

では、実際に触ってチェックしてみることに!
ふむふむ。肩、肘、膝、脛にはとても硬いプロテクター、それに背中や鎖骨、二の腕、尾てい骨にはウレタンパッドが入っているのがわかります。
本格的なレーサーになると、更にネックガード(背中から首にかけて大きく膨らんでいるパッド=通称コブ)がつくそうです。


ここで、少しレーシングスーツの歴史を振り返ってみましょう(*゜∀゜)σ

60年代までは、特別なプロテクションはついてなく、カラーは黒系統が主流だったそうです。
70年代に入り、アメリカ中心にカラーが増え、ハイサイドの転倒が起こるようになった為、革を厚くし、この頃フルフェイスヘルメットも定着したようですね。
80年代になると、マシンの高速化と共に深くなるバンク角、そこからニーダウンするハングオンスタイルに合わせ、“ニースライダー”が登場したのです。
ニーダウンによって、ライダーも前後左右や斜めに大きく体を動かすようになり、レーシングスーツも動きやすさを求められるようになりました。
そして今では、膝の上や肩の部分にはシャーリングが使われるようになったのですね。
それから、転倒時に大事な首から背中上部をの骨を守る“コブ”が作られたようです。
真夏の『8時間耐久レース』で、「快適性を」と進化したのが、革のメッシュ加工なんです。
冬場は、風をシャットアウトし蒸れは逃がすというハイクオリティーなウインドゥストッパーというインナーを着るなどの、工夫もされています。
こう見てみると、レーシングマシンとテクニックの変化とともに、レーシングスーツも進化してきたのがわかりますね。


前面のチャックを開けると、中には『IDENTIFICATION』のタグに、名前と血液型を書く欄があります。
そう。ライダーはいつだって、危険と背中合わせ。
いつどんな危険が襲い掛かるかは誰にも予想できませんが、それを回避できるようレーシングスーツを着用し身を守っているのですね。





ヒョウドウさんでは、カラーは全部で36色もあるんですよ!
この豊富なカラーの中から、自分だけの組み合わせを選ぶことが可能なんです。
最近はどのバイクに乗っても似合うようにと、黒やグレー、シルバーなどモノトーン系の配色が人気のようですね。
う〜ん。これは迷うなぁ。私の優柔不断を一層盛り上げてくれます〜(汗)
みなさんだったら、どんな色の組み合わせを選びますか?



更に、注文すればオリジナルのロゴなんかも入れてもらうことができ、自分だけのスーツを作ることができますよ。

基本パターンとして、男性サイズは33パターン、女性サイズを9パターンもあり、一人一人の体系にあった形を探すことができるので安心ですね。
更にフィットさせたい方には、オーダーメイドも受け付けしているそうですよ。
この業界でも、女性専用のパターンを持っているのは数社だけとのこと。
その中でも、ヒョウドウさんでは肩の角度、バスト、骨盤形状など女性の特徴を3Dでデータ化し、立体裁断することで自然なラインになるよう作られているんですって。
女性の体の曲線を描くのは、男性用とは違い、なかなか難しい部分があるようですね。
その違いは、見た目でもはっきりと確認することができました。
男性用は、横幅が広く、全体的に直線でストンとしたラインに対し、女性用は、腰のくびれが強く、ほとんどが丸みを帯びた曲線です。

どんな風に作られているのかと、お店に隣接している工場を見学させて頂きました〜。
この時はちょうど、膝の部分を作っていましたね。
実はこれ、全て職人さんの手作業で作られていることを知り少し驚きましたが、あの形を機械で作りだすことは不可能かなと思い直しました。
それにしても、約300個ものパーツを、一つ一つ丁寧に裁断し、縫い合わせていくのは大変な作業だと思います。
しかし、手作りだからこそ、ライダーの体にジャストフィットしたあの素晴らしいスーツが生まれるのですね。








さぁ、これでレーシングスーツについて、少しおわかり頂けましたかぁ?
次回は、『レーシングスーツ試着の巻』です。
ちゃんとに、一人で着れるかなぁ〜(*ノωノ) お楽しみにぃ!


<前の記事                    次の記事>